この度の西日本を中心とした豪雨により、被災された皆様ならびにご家族の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
今なお避難されている皆様、そして復旧作業に従事されている皆様の安全と、被災地の一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
「数十年に一度」という言葉をよく耳にするようになりました。
超大型台風や集中豪雨など今までに経験したことのない気象状況を目の当たりにするようになり、今までの対策、心構えでは対応できない環境になってきたと感じています。
自分の身を守るために準備しておくことは大切なこと。
事前に起きうる被害状況を予測して、水や非常食を入れた非常用持ち出し袋を用意し、避難所の場所を確認しておくことは最低限の準備といえるでしょう。
さてそこで、注目したいのが「ハザードマップ」。
自治体によっては各家庭に配布していますし、Webにも掲載しています。
一度は見ておく必要があるのではないのでしょうか。
ハザード(hazard)・・・危険
マップ(map)・・・地図
ハザードマップには下記の災害時の被害予測が表記されています。
河川の氾濫
土砂災害
津波、高波
地震(液状化)
火山
「富士山」、「ハザードマップ」のワードでweb検索すると、富士山噴火時のハザードマップも出てきました。
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ハザードマップに使用されている用紙
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さてさて、ここで紙屋らしく少しだけ紙のお話。
ハザードマップに使用されている用紙。
使用される状況を踏まえて、豪雨や洪水の時に持ち歩いても破れないように合成紙が使用されるケースも珍しくありません。
合成紙とは、合成樹脂(ポリプロピレンやポリエチレン等)を主原料にしたシートで、水に強いのが特徴です。
これまでに9府県の自治体でハザードマップに合成紙「ユポ」が採用されています。
また近年では、ストーンペーパーが採用されることもあります。
石灰石と樹脂を主原料とするストーンペーパーは水に強いのはもちろんのこと、一般の紙とは異なる独特な重みがあります。(と言っても「重たい…」わけではあませんが)
”重い”というのは持ち運びにいくらか抵抗があり、あまり良いイメージがありませんが、携帯しているときには重みがあることで心理的には重要なものと捉えられ、あえて重いストーンペーパーを使用しているケースもあるようです。
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実際のハザードマップ(当社付近)
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さて、「じゃあ、ウチの会社付近のハザードはどうなんだろう?」ということで、先日、当社が在る東京都中央区のハザードマップを手に入れるべく、中央区役所へ行ってきました。
入口の受付で「ハザードマップを探している」と伝えると、
「奥に防災課がありますのでそちらで」と的確に案内して頂き、いざ防災課へ!
、
『地震防災の冊子』・・・地震などの災害時
『防災マップ』・・・地震など災害時の避難所
『ハザードマップ』
を手に入れました。
会社に戻り、まずは紙調べ。(これ、習性ですね……笑)
再生上質紙90㎏ベースが使用されていました。
見た目にチリが多く含まれているのでわかりやすいですね。
さてマップの内容ですが、近くの隅田川が氾濫した際、当社の周りは「0.2m未満の浸水」と比較的被害は軽そうと思っていたら……、
裏面を見ると荒川が氾濫した場合の被害予測が掲載されていました。
当社の辺りは「1m未満の浸水」予測。
氾濫する河川によって被害が変わるので、2種類用意されているのですね。
勉強になりました。
これから台風シーズンに突入。(って、今年はすでにドカドカっと台風が来ていて大変なことになっていますが……)
大きな被害が起きないことを願いながら、一方で、自らはしっかりと準備をしておきましょう!
是非皆さんも一度、ご自宅周辺の、そしてお勤め先周辺のハザードマップを確認してみてはいかがでしょうか。