紙にもこんなに凄い技術が! 注目、ノーカーボン紙

 

ゴルフクラブを握ってまもなく10年になる私。未だにトップやダフり、シャンクなどが多く、「参ったな~」とラウンド中にぼやくことしきり……。なかなかスコアが安定しません。
いや~、ゴルフって難しいですね~。

ま、ぼやいてばかりもいられないので、少しでも上達したいとの思いから、近頃、練習場で或るアイデアグッズを使用しています。その名は「インパクトマーカー」(もしくは「ショットセンサー」)
この特殊なシールをクラブヘッドに貼ると、ボールが当たったところに痕跡が残り、ボールがクラブヘッドのどこに当たったのか一目でわかるのです。

写真は(恥ずかしながら)私が実際に打った痕跡です。
球の位置がバラついていますねぇ……。これじゃあ、いいスコアが出ないですよね。ある意味、納得……(涙)

  
それにしても、このシール、不思議ではありませんか?
見た目には普段使っているコピー用紙と変わりませんし、特に色が付いているわけでもないのに、ボールが当たったところだけに色が付くって……。

圧がかかったところに色が付く……。

これ、何だかカーボン紙みたいじゃありませんか?
筆圧で下の紙に文字が写るっていう、ご存知のあれです。いわゆる複写用紙です。

  

一昔前ですと、「複写」と言えば、黒や青の「カーボン紙」という特殊な用紙を、複写したい紙の上に置いて加圧して複写したり、また、その発展形として、上用紙の裏面にすでに黒や青のカーボンが塗布されている用紙(画像参照)を使って複写をしていました。(このカーボン塗布済みの複写用紙は今でもまだよく使われています)

で、これは一昔前の複写用紙のお話。
現在世の中に多く出回っているのは、更に進化した形。カーボンがなくても圧をかけると複写できる、その名も「ノーカーボン紙」。いわゆる感圧紙です。(カーボンがないからって、”ノーカーボン紙”と言ってしまうのも、ちょっと安直すぎるというか…、違和感ありますが…笑)

手許にノーカーボン紙がありましたので、ちょっとデモンストレーションしますね。
コピー用紙と同じように見える紙なのに、3枚重ねて一番上の紙に文字を書くと……。
あら不思議! 書いた文字や線が2枚目、3枚目にも写っています。

実は、皆さんもこの特殊な紙を、日常生活の中で結構目にしているはずなんです。
例えば、企業の請求書や納品書、領収書、また宅急便の伝票や保険などの各種申込書など、結構あちこちに使われているのです。

と言うことで、
今日は、この特殊な紙「ノーカーボン紙」(感圧式複写用紙)を、少し掘り下げてご紹介したいと思います。

このノーカーボン紙の構造はというと、
ボ-ルペンや鉛筆などで強めに上(上用紙)から書くと、上用紙の裏面に塗られた染料入りマイクロカプセルが壊れ、中用紙や下用紙の表面に塗られた顕色剤と混ざり科学反応を起こし、青や黒の色(文字や線)が出てきます。 

用紙の使用例として
・2枚組の複写伝票は「上用紙+下用紙」
・3枚組の複写伝票は「上用紙+中用紙+下用紙」
・5枚組の複写伝票は「上用紙+中用紙+中用紙+中用紙+下用紙」
の順番で使用します。

加圧の具合にもよりますが、6~7枚は複写出来ると思います。
発色は「ブルー」と「ブラック」の2色があり、紙の色も白だけではなく、「あさぎ、ピンク、クリーム」の3色があります。

そして、冒頭でご紹介した「インパクトマーカー」(ゴルフボールの痕跡が残る商品)のように、1枚で発色するさらに特殊な紙もあります。
通常だと上用紙の裏面に塗られていた染料入りマイクロカプセルと、中用紙や下用紙の表面に塗られている顕色材が、この特殊な紙では1枚の同じ面に塗布されています。同一面に重ねて塗布されているので、加圧でマイクロカプセルが潰れることによって、同じ面に塗られていた顕色材と反応して発色するのです。

請求書や申込書のようなビジネス的な用途は勿論ですが、それのみならず「インパクトマーカー」のように、この特殊な機能を活かしてもっともっと「面白い」そして「便利な」使い方が開発されるといいですよね。

私も一丁「新商品」を考えてみよっかな~。

良いアイデアが浮かんだらご紹介しますので、その際はご意見をお聞かせください。